読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

饒舌映画ブログ

誰もが、映画をめぐってひたすら饒舌であったときの快楽を知っている。同時に、その果てに待ち受けている徒労の実感をも体験している。映画によって言葉を根こそぎ奪われた瞬間の無上の甘美さをたぶん、あなたは知っているだろう。そして、その沈黙にいつまでも耐え続けることの息苦しさをも知っているに違いない。欠語と饒舌のいずれを選ぼうとも、救われたためしなどかつてありはしなかったのだ。――『リュミエール』誌 《創刊の辞》より

エリック・ロメール監督『海辺のポーリーヌ』

『海辺のポーリーヌ』(Pauline à la plage, 1983)エリック・ロメール エリック・ロメールの僥倖とも言えるレトロスペクティブ、ただいま全国を巡業中の特集上映《ロメールと女たち》に行ってきた。 個人的にはこれまで、なんとなくフランス映画の恋愛至上…

ウディ・アレン監督『カイロの紫のバラ』

『カイロの紫のバラ』(The Purple Rose of Cairo, 1985) ウディ・アレン 映画館の前で、新作のポスターに見入る女。その素晴らしい、抑制されつつもどこか物欲しげな表情を捉える数秒のショットで映画は幕を開ける。人は誰だって、こんな表情で映画の素肌…